春は始まりの季節。部屋をスッキリきれいにして、心機一転スタートしたいと思う方も多いのではないでしょうか?
整理収納セミナーの収納編が、1月22日(金)、茶山台団地の19棟 集会所で開催されました。参加者は10名。
講師は、前回に引き続き、整理収納アドバイザー1級の小林朗子先生です。
「前回は、使っていないモノや使っていない場所はないか?
自宅の見取り図をもとに考えていただきました。
収納の前にはじめることは、いらないモノをまず手放すこと。
『整理』は、無駄なものを取り除くことです」と、まずは前回のおさらい。
「年末の片付けは、はかどりましたか?」の先生の問いかけに、大きくうなずく参加者の姿も。
収納編では、うまく収納するためのポイントについてお話いただきました。
モノの分別を行い、無駄を取り除く『整理』ができれば、次の段階が『収納』です。
「収納とは、中に入れてしまっておくことです。
例えば、いろんなモノが入る箱が並んでいるとキレイに見えますが…開けてみないと中身がわからない。
大切なモノがなかなか見つからず困った!という経験、ありませんか?」と、問いかける小林先生。
片付けのお宅訪問でよく目にするのが、整理しているかのように見える箱も中身は空っぽのケースなんだそう。
これでは逆に場所をとってしまいますよね…。
収納のまちがいとして、以下の3点を挙げました。
「収納は、しまう、出す、使う、しまう…の繰り返しです。
この、『しまう』という言葉、『戻す』に言い換えると、印象がずいぶん違いませんか」と、小林先生。
「子どもに片付けをお願いする時も『早くしまいなさい』より『元に戻してね』と言う方がやさしく、やわらか。
“次に使うために元に戻しましょう”というメッセージがあっていいのでは」と、提言。これは、いつも心に留めておきたい考え方だと思います。
しまう → 出す → 使う → しまう …の繰り返し
↓
戻す → 出す → 使う → 戻す …の繰り返し
収納は、片付けまで考える
「みなさんのお住まいの間取りで、日頃の生活行動パターンを思い出し、どこに何が置いてあるのか記入してみましょう」と、参加者ワークがスタート。
まず必要なことは、モノの定位置を決めること。使いたい時に無駄な動きをしなくてすむように考え、収納することが基本…というお話に参加者は熱心に耳を傾けました。
例えば、アイロンがけをしている所にアイロンが置いてあるのか?
普段、家の中でどう動き、必要なものはどこにあるのか?
それぞれが思い出しながら記入。
整理編・収納編と学ぶ参加者のみなさんは終始、真剣です。
お腹も収納スペースも限りがあります。
「食欲の場合、量を控えた方が消化効率がよいと言われますが、収納スペースも同じことが言えます。
たくさんの量を詰め込むと処理できず、負担がかかる」というなんともドキッとするお話。
腹八分目のルールは、戻せる場所の余裕はあるのか?
モノが増えていった場合、そのスペースで収まるのかを考えるといいそうです。
「キッチンコンロの下にフライパンを収納する時、100均グッズが役に立ちますよ」と、アドバイス。開き戸で横からとる場合と、上からとるのでは選ぶ形が違います。
整理収納セミナーの最後に、「整理編・収納編を通して、整理整頓は“モノを整理することからはじまる”ということを一番お伝えしたいと思いました。
また、収納で大切なことは、『片付ける』ではなくて『元に戻す』という意識。
“これまでに試したことのある片付け方法は?”というHOME’Sのアンケート調査では、“収納グッズやボックスを買った”という回答がダントツで1位でした。
収納グッズを買うことからはじめるというのは、やってしまいがちなことですが、かえって部屋が狭くなってしまう可能性があります。
モノを増やすことから考えず、まずは整理することに目を向けましょう」と、小林先生は締めくくりました。
終了後、自然に拍手がわきおこった同セミナー。
モノがあふれる時代、参加者それぞれに大きな“気づき”を与えてくれたように感じました。
※セミナー後の座談会では、「整理編」「収納編」通しての感想をお話いただきました。