昨今の「断捨離」、「ミニマリスト」ブーム。
すっきりした住まいでの暮らしに憧れる人も多いのではないでしょうか。
1970年(昭和45年)から入居がスタートした茶山台団地は、
長くお住まいの方や子育て世帯など幅広い層が住まわれています。
住居の床面積は45㎡で、収納スペースにも限りがあるのが実状です。
「モノがあふれ、生活空間がどんどん減っていく…、
家の中をスッキリさせたい」といったお悩みを抱えている方もおられるはず。
そこで、『来年こそは整理できる自分になる!』と題し、
限られた収納スペースでも快適な団地ライフを過ごしていただくために、
年末の大掃除にむけたプロの極意をレクチャーしてもらう
整理収納セミナーを企画しました。
全2回の1回目となる整理収納セミナーの前編「整理編」は、
年の瀬の2015年12月11日(金)に茶山台団地19棟集会所にて開催。
朝からの悪天候と、平日の昼間開催にもかかわらず
13名の参加希望者の方にお集まりいただきました。
講師は、整理収納アドバイザー1級の小林朗子さん。
どのようにしたら今よりも「快適な暮らし」ができるかを考えたときに、
様々なインテリアで飾る前に「整理」をしようと考えられたのが
このお仕事に就かれたきっかけだそうです。
今回は、グッズを使った「収納のテクニック」というよりも、
「整理・整頓に対する心構え」のお話がメインとなりました。
はじめに、参加者それぞれが「整理収納チェック」の自己診断に挑戦しました。
整理収納レベルは、以下の4つ。
「非常に片付け上手」だと診断されたのは、参加者13名のうち1名。
その他の参加者の皆さまは、「片付け」に対して多少の苦手意識があることがわかりました。
時々、「探しものがなかなか見つからず、
ハサミなど同じモノを購入してしまった」とか、
「バーゲンで黒いセーターを買ったら、後から同じようなモノが出てきた」
「隙間があったら、紙袋を入れていませんか?」という
女性ならではの『片付けあるある』で盛り上がり、
参加者の皆さま同士で顔を合わせて大笑いする場面も…。
実例を交えたお話で参加者の緊張がほぐれ、場が一気に和みました。
「整理収納といえば、すぐに収納するモノを買おうとする方が多いですが、
その前にやることは、無駄なモノを取り除くことです。
整理することから進めなければ、無駄なモノまで収納してしまいますよ。
『整理』が基本、『収納』は二の次です」と、小林先生。
収納する前におこなうことは、いらないモノをまず「手放す」こと。
これは、限られた空間を有効につかうためのポイントですね。
モノを分別していく時は、今を基準に「使っている」か「使っていないか」で
分けていくといいそうです。
「みなさんは、実際にモノとどう暮らしているのでしょうか?あらかじめ配られた自宅と同じタイプの間取り図に、思い出せるモノをできるだけ多く書き込んでみましょう」と、参加者ワークがはじまりました。
参加者の皆さまは真剣そのもの。
自宅の様子を思い出しながら、どこに何があるのかを記入。
参加者の記入一例
「間取り図に書き込めましたか?ここにはモノがいっぱい詰まっているはずなのに、
何が入っていたのか思い出せない…ということは、
無くても生活できるということですよ」と、キッパリ。
住まいの間取りを見直すことで、やるべき課題が見えてくるようです。
「収納スペースにも家賃がしっかり発生していることを意識して、
収納は効率よくおこないたいものですね」という小林先生のお話に、ナルホド納得。
セミナー終了後は、小林先生を囲んで座談会を開催。
参加者同士で、本日のセミナーの感想やご自宅の状況を思い出しながら、
整理収納についての悩みを打ち明けました。
と、皆さまセミナーを受けて『整理』に対する意識が増しているようでした。
住まいがすっきり片付くと、日々の生活にもゆとりができますよね。