私のダンチ・ライフ「泉北ではじめる自分らしい暮らしかた」

茶山台団地で暮らす留学生に密着。夢をかなえるために奮闘する日本での暮らし〜後編〜

わたしのダンチライフ
2024.04.17

団地にまつわるストーリーを、泉北エリアの情報誌をつくる『RE EDIT〈リエディット〉』編集部が、2022年6月よりお届けする「わたしのダンチライフ」。

今回は団地で暮らす海外からの留学生、ベアさんに密着。前編で大学の紹介をしていただいた後は、ベアさんの日本の住まい・茶山台団地へ。

「ここの団地に住む前は、生野区にあるアパートに住んでいました。1LDKでとにかく狭くて…。最初に団地のお部屋を見た時は、お部屋が2つある!なんて広いの!と思いました」と、ベアさん。

学校の先生からの紹介で知ったという茶山台団地。最寄りの泉ケ丘駅までは徒歩10分ほどですし、学校へは多少時間はかかるものの、徒歩での通学も可能なところも、茶山台団地の魅力です。そして何より…お家賃が安い。

生野区のアパートと比べると、広くて家賃も安いです、とベアさんもうれしそうに語ってくれました。

早速お家にお邪魔すると、きれいに並べられた帽子がまず、目に入ります。

おしゃれやお洋服が大好きなベアさん。帽子がとっても好きで飾っているのだそう。

おしゃれに欠かせない靴もたくさん!(写真に写しきれないほど、スニーカーの他にもサンダルやヒールの靴が、ケースに入れてキッチリと保管されていました)

また、前編のインタビューで「お料理が好き!」と語っていたベアさんのキッチンには、たくさんの調理器具やお皿、調味料がずらりと並んでいました。ドライミントやオレガノ、スマックなど日本では馴染みのないスパイスはお友達からのお裾分けだとか。こんなにたくさん使うんですね。

ここにある調理器具は100円ショップや、リサイクルショップで購入し、節約をしているのだそう。慣れない環境でも、調理することなど自分の好きなものをしっかり大事にしているベアさんの暮らしは、それだけでとても素敵に思えます。

お部屋の中の家具についてもベアさんが教えてくれました。置かれている家具は、すべてお友達からもらったものだそうで、自分で買ったのはリサイクルショップのごみ箱くらいなんだとか。

いつも、お家でくつろぐ場所はどこですか?という質問に「ベッドルーム」と答えてくれました。

ここで、ゲームをしたり携帯で家族と話したりしている時間がお気に入りで、「いつかは故郷の家族も一緒に、みんなで日本に住みたい」と夢を語ってくれました。

そんな寝室には、さすが大学生!と思わずにはいられない、びっしりと字が書かれた勉強ファイルが…!

社会福祉小六法は、介護福祉士の資格を取るために必要だそうで、私たち素人が読んでも分からないような難しい日本語で書かれています。これも全部学習して、覚える必要があるのだそうです。本当に、ベアさん、すごい…!

春になると、ベアさんのお家からは桜がよく見えるそうで、ベランダの景色が一つのお気に入りポイントだそうです。

冬になると、YouTubeで見た寒さ対策のマットをドアに貼り、故郷のフィリピンに比べて寒い日本の生活にも柔軟に対応されていました。

お友達から家具を譲ってもらったり、忙しい中でも家族に電話をかけて、毎日の活動を報告したり…。

私たちにも、「どうぞ」とお友達から頂いたお菓子を分けてくれたり、紅茶を入れてくれたりと、人から好かれる人柄が伝わる、とっても優しいベアさんでした。

忙しい日々の中でも、たくさんの工夫を凝らし、文化の違う日本での生活の中に「お気に入り」や「好き」を詰め込んで、自分らしく暮らしているベアさんの姿には、取材している私たちもとても励まされました。介護福祉士の資格を取って、大好きな家族と一緒に日本で暮らしている姿も、また取材したいです。

ベアさん、ありがとうございました。

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